3. ハーヴィッド 小田利洋社長

オフィススペース

鉄骨造のスケルトン倉庫を「格好良く」リノベした新社屋
このポリシーが具現化されたのが、2018年12月に完成した新社屋。それまでの事務所と倉庫が手狭になり、移転先を探していたところ、鉄骨造でスケルトンの倉庫が目にとまった。

物件が決まった後は、社員たち自身で設計し、戸建て住宅が買えるほどの金額をかけ、フルリノベーション。直線的な倉庫感を残しながらも、クールかつ開放的な社屋とした。

実際に会社を訪問してみると、エントランスには、遊び心あふれる木製のブランコが高い天井から吊り下げられ、会社の象徴にもなっている。

1階の打ち合わせスペースは、アイランドキッチンをテーブル代わりに、壁は白で統一してカフェを思わせる柔らかいテイスト。2階のオフィスは、窓枠やドアハンドルにブラックを採り入れ、開放感がありながらも引き締まった印象にした。木を矢羽貼りで組み合わせたヘリボーンのキッチン側面、ガスパイプ風に加工された電気配線、英国から取り寄せたアンティークドアなど、社屋の至るところにアイデアがあふれている。

アイランドキッチンが目を引くカフェスペース

新卒採用に向けた働き方の改善
本社フルリノベーションの次に、小田氏が掲げるのが、若い人材の確保。

「新卒の学生に会社を選んでもらえれば、企業として一定水準を満たしているかのバロメーターになる」と話すが、数年前まで実は「ブラック企業体質で長時間労働や休み無しで社員を働かせることが常態化していた。1年に1人は辞めてしまうことが続き、さすがにこのままではマズイと思い至り、売上追求の旧来体質からの脱却を図ろう」と決断。

その後、単価の高い仕事をなるべく選ぶようになり、無理のない経営ながらも、新潟での実績も増え、地元での知名度も自然と上がっていった。年商が回復した2年前からは社労士の助言も聞きつつ、スタッフそれぞれに合わせた5パターンのフレックスタイム制度を導入。今では完全週休2日制、月1回は平日にリフレッシュ休暇を取ることもできる。

労働時間で換算できないデザインや設計の仕事については、2018年から在宅ワークも推奨している。そのために、業務効率化の目的でクラウドを活用し、デザイン・設計のDFXファイルや請求書、見積書、会計に関するデータをアップして、リモートでも業務が遂行できる体制を構築した。

データの取り扱いは、マニュアル化しているため、過去の図面や案件の情報は社内で一元的に管理し、後々のメンテナンス時のほか、仮に元請けが紙ベースの図面を紛失しても、即参照することが可能だ。

社屋の象徴である高い天井からぶら下がるブランコ。1階は白壁に木のソフトな色調で整えた打ち合わせ用のカフェスペース。2階は黒いアイアンの窓枠やドアノブで引き締めた雰囲気のオフィススペース。上下で空間にメリハリをつけた。

ガスパイプ風に加工された電気配線

英国から取り寄せたアンティークドア

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