日本美術を飾る成田国際空港のミニギャラリー拡張。3Mのペイントフィルムが採用される

スリーエムジャパンは2月18日、東京国立博物館所蔵の美術作品が掲出されている成田国際空港のミニギャラリーに、コマーシャルグラフィック製品の「3M スコッチカル ペイントフィルム」が採用されたと発表した。

このミニギャラリーは、外国人観光客へのおもてなしの空間として、第1ターミナル地下コンコースの壁面などを利用して2017年8月に開設。今回、ミニギャラリーを隣接エリアまで拡張するにあたり、凹凸面への追従性が特徴である「3M スコッチカル ペイントフィルム」にインクジェット出力し、凹凸があるタイル仕上げの壁面や天井面に貼り付けたという。

拡張エリアには、新しく重要文化財の東洲斎写楽による浮世絵「三代目大谷鬼治の江戸兵衛」をはじめ、12点の日本美術を掲出している。インクジェット出力による再現のため、塗装や乾燥といった工程が不要で、臭いによる制約も生じず、空港利用者の往来を妨げることなく作業が進められたとしている。

実際の現場施工シーン

同社グラフィックス&アーキテクチュラルマーケット事業部グラフィックスマーケットマーケティング部の芥川智思マネジャーは次のように話す。「成田国際空港では、大きいスケールで日本の美術品を訴求できるよう、壁面、天井面の利用を提案した。これは、凹凸がある場所にも利用できるペイントフィルムならではと言える。ビルを丸ごとラッピングするような事例もあり、このようなパブリックスペースでインパクトを与える手法として、プロモーション活動などにも採用を働きかけていきたい」

ミニギャラリーの拡張で新たに掲出された12点の作品は以下のとおり。
「三代目大谷鬼次の江戸兵衛」東洲斎写楽筆(重要文化財)、「歌舞伎図屏風」菱川師宣筆(重要文化財)、「婦女人相十品・ポッピンを吹く女」喜多川歌麿筆、「江戸三美人・富本豊雛、難波屋おきた、高しまおひさ」喜多川歌麿筆、「め組の喧嘩」豊原国周筆、「三代目沢村宗十郎の大星由良之助」歌川国貞(三代豊国)筆、「名所江戸百景・両国花火」歌川広重筆、「雨夜の宮詣」鈴木春信筆(重要美術品)、「市川鰕蔵の碓井荒太郎定光」歌川国政筆、「雲中富士」横山大観筆、「源氏物語図屏風(絵合・胡蝶)」狩野<晴川院>養信筆、「見返り美人図」菱川師宣筆

関連記事

  1. 「CO2を100%削減した出力工場」でサイングラフィックスを生産する体制確立、イーストウエスト

  2. TVドラマも放送開始のスタートアップ漫画「トリリオンゲーム」。都内各所で主人公のハルによる挑戦状広告…

  3. 丸ノ内線新宿駅に「仮面ライダーギーツ」のヒロインたちが登場。限定ポストカードを配布するピールオフ広告…

  4. コスパ重視のアジア圏に向けた新ブランドが登場。第1弾として、それぞれ生産性と低コストが武器の2機種を…

  5. LED TOKYO 透過型LEDビジョンにポスタータイプを追加

  6. 駅や車内のポスター掲出・撤去を取り扱うJR東日本メディアを100%子会社へ、jeki

  7. 全国のOOH情報を網羅したポータルサイトが誕生、ジェイアール東日本企画

  8. オペレーターの作業時間を90%削減するアームロボ「M2COA」をリリース。無人運転でUV機の効率アッ…

  9. 丸めて持ち運びできる超薄型・超軽量のLEDビジョンが登場。今までに実現できなかった狭所でのビジョン活…

人気記事 PICK UP!
PAGE TOP