全国にコンビニエンスストアを展開するファミリーマートと伊藤忠商事は8月19日、デジタル広告の配信などを手がけるデータ・ワンと連携し、デジタルサイネージ関連を事業の柱とする新会社を設立すると発表した。
新会社では、店頭に設置するデジタルサイネージを活用したさまざまなコンテンツを配信していく予定。資本金は9億9,000万円で、事業開始日は2021年10月を見込んでいる。
取り組みの第一弾として、2022年春までにファミリーマート3,000店舗にデジタルサイネージを導入。月間延べ8,200万人以上の利用者と接触できるメディアを構築していくという。
3年以内をめどに、全店舗への導入も模索。デジタルサイネージによる広告展開はもちろん、旬なエンタメ情報やアート、ニュース、地域情報など多彩な映像も配信していき、今までにない体験の場を提供する。
また、エリア別・時間帯別にターゲティング情報を配信したり、サイネージの視認率や店頭で購買率の高い商品を分析するなど、広告効果を可視化するデータ収集も実施。データ・ワンがこれまで培ってきた同コンビニの購買データも活用し、利用者に役立つより高度なデジタル広告配信サービスに注力していく。
ファミリーマートは、全国約1万6,600店の店舗数を誇り、月間延べ4.5億人以上が利用する大手コンビニチェーンだ。デジタル媒体を活用したマーケティング手法が多様化し、重要度も増している昨今、同社はサイネージをビジネスに活用できないかと画策し、2020年9月より実証実験を開始。その結果を受けて、今回の新会社設立に至ったという。
今後はコンテンツ映像や購買効果の検証のみならず、特殊詐欺防止を促す防犯映像も配信。犯罪を未然に防止する大切さを訴え、地域貢献にも寄与していく。