JR東日本グループは6月7日、JR上野駅、秋葉原駅、新宿駅に、大規模なサイネージと一体となった体験型エリアを順次オープンさせていくと発表した。最初の開業は、2023年冬を予定している。
具体的には、各駅の構内に大規模なサイネージを設置し、魅力ある映像と連動したさまざまな体験型コンテンツを配信。リアル空間にありながら、デジタルと融合した、新たな発見・体験・交流につながる場を創出し、駅の価値をより増幅させていくエリアとなるという。
加えて、CO₂排出量を実質ゼロにした「ゼロカーボンメディア」としても運用していく予定。また、ビーコンなどのセンサーも設置し、情報発信やコンテンツの効果測定を行っていき、各施設のブラッシュアップも図っていくそうだ。
2023年の冬に開業予定となっているJR上野駅では、1932年に落成した2代目上野駅舎のファサードをそのままに、立体感のある映像放映も可能な約50㎡の大型曲面サイネージとイベントスペースを整備。そこで放映される3Dコンテンツと連動し、参加型のイベントを随時開催させたり、特徴的なオブジェを設置させたりといった展開を模索中だ。
さらに、2024年春には、JR上野駅の13番線に、体験型スペース「PLATFORM 13」を開業予定。列車が始発着する上野駅特有の重厚で細長いホーム形状をそのままに、約100mに及ぶ壁面を整備し、プロジェクターなどによる映像を表現できる空間を構築する。長さのある壁面を生かし、地域の祭りや巻物のような演出といった動きのあるコンテンツ、壮大な世界観や奥行きを表現できる映像などを展開していく。
また、JR秋葉原駅の中央改札外側には、大型サイネージと商業空間が一体となった駅型ショールーミングスペースが誕生予定。改札正面上部の大型サイネージと連動した商品の購入・新しいサービスの体験が可能なスペースを整備していくようだ。こちらは、2024年春の開業予定。
そして、JR新宿駅の南コンコースエリアには、天井分のロングサイネージや48面柱サイネージ、約55㎡の大型サイネージと、3つの特徴的なデジタルメディアを設置。地域・沿線の旬な情報や魅力を教えるコンテンツを配信し、観光などの移動需要を喚起していく。こちらも同様に、2024年春に開業予定となっている。