淡色と蛍光の6色インクを初搭載した昇華転写プリンターを7月14日に発売。実用画質で約99㎡/hの生産性も実現、エプソン販売

エプソン販売は7月14日、昇華転写プリンター「SC-F10050H」を発売する。

SC-F10050Hは、最大印字幅76インチ(1936㎜)の昇華転写プリンターで、大判IJPのSureColorシリーズにおける昇華転写領域での新たなフラッグシップモデルに位置付けられる。6色インクによる粒状感の少ない高精細な画質と、高い生産性を両立したのが最大の特徴だ。

インクは、CMYKの基本4色に加えてライト系シアン/マゼンタ、もしくは蛍光イエロー/ピンクの2系統を用意、どちらかを選択できる。スポーツウェアや視認性が求められるサインには蛍光色、化粧品メーカーやブランドショップなど微細な色彩再現性が求められる用途には、ライト系インクの選択を薦めている。このライト系は、同社の昇華型としては初の「淡色インク」となる。

これらの専用インクは、昇華型特有の高発色性に優れた捺染インクで、一次的に転写紙にプリントした後、ポリエステル生地への熱転写によって鮮やかな色彩を発色する。前述のスポーツウェアをはじめとする服飾関連などは、直接肌身に触れるポリエステル生地にインクを捺染するものの、乳幼児が触れても安全であると証明する「エコパスポート認証」も取得しているため、ユーザーは安心して使用できる。

プリントヘッドは、4.7インチの「PrecisionCore マイクロTFPプリントヘッド」を6基搭載。6色モデルでありながら実用画質モードの3.1Pass(600×600dpi)で約99㎡/hを実現。既存4色モデルの103㎡/hと比較しても遜色ない優れた出力スピードを堅持している。

また、独自のマイクロウィーブ、ハーフトーンモジュール、LUT(Look Up Table)の3つの技術「Epson Precision Dot Technology」によって、粒状感やバンディングも軽減している。グラデーション表現については、最新のAdobe製「PDF Print Engine(APPE)」を採用し、16ビットレンダリング処理を実現、滑らかで美しい再現力を発揮する。

さらに、プリント作業を安定して連続稼働させるため、プリント時のノズル抜けを未然に防ぐさまざまな機構を設置。例えば、ドット抜けの要因となるゴミや埃のプリンター内部の侵入を防ぐ本体背面に設けたメディアクリーナーをはじめ、ヘッドクリーニング時にはノズル抜けの主原因になる微細な粉塵をヘッドから除去する布ワイパーや、ヘッドのドット抜けを印刷ジョブごとに自動で検知し、常に高画質を維持する側面支援プログラムなどを搭載している。

供給インクは、10Lまたは3Lのカートリッジを1色あたり2本、各色最大20Lのインクが装着可能な大容量供給ユニットを標準で装備。空になったカートリッジは、プリント中でも交換可能な「ホットスワップ」機能にも対応している。メディアの直径や重量などさまざまな状況をリアルタイムで感知し、常に転写紙の張力を一定に保持する「オートテンションコントロール」も搭載しているため、転写紙の微妙な差異を問わない安定した搬送を維持するとしている。

このほか、同モデルは同社が展開する業務の効率化を支援するクラウドサービス「Epson Cloud Solution PORT」に対応。PCやモバイル端末でプリンターの稼働状況やエラーの確認など、ジョブのステータスをオンタイムで把握するのを可能としている。

販売目標は年間15台を見込む。今後も、産業用IJ技術とデジタルソリューションを組み合わせたプラットフォーム化を展開。広範なニーズに応えるラインアップを早急に拡大すると同時に、データ活用による顧客支援を意図したソリューション提供を強化していくとする。

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