日本屋外広告業団体連合会(略称:日広連、冨田栄次会長)は6月6日午後4時から、「第61回 全国大会」をJR京都駅前のホテルグランヴィア京都で開催した。同大会は、全国の屋外広告業者が一堂に会し、業界の社会的役割をアピールすることを目的としている。今回の主管団体は、近畿屋外広告美術組合連合会(略称:近広連、高見徹会長)。
定刻、村越有治副会長による開会のことばに次いで、国家・日広連の歌を斉唱、物故者への追悼、来賓ならびに参加者の紹介が行われた。高見徹大会運営委員長は、「2年前から本大会に向けて準備委員会を組織し、近広連の総合協力のもとに運営できるよう尽力してきた。特に近広青連による若い力で運営をリードしていき、情熱をもって皆さまに真心のおもてなしを提供したい」と挨拶した。
冨田会長(写真上段)は、現在の日本経済や屋外広告費の推移について述べた後、屋外広告物点検技能講習の現状、屋外広告士試験の合格基準に最低ラインを導入する旨を報告。広告美術職種技能検定「ペイント仕上げ作業3級」の創設に触れ、また日広連会員を対象とした点検業務を行う際の保険の普及活動のほか、地方公共団体との官民連絡会議について説明した。「本大会は、新時代・令和最初の大会であると同時に、当会の70周年に向けた第1歩目にもあたる。大会を通じて、友情の絆が一層固められ、日広連の今後進む道に更なるご協力をお願い申し上げたい。私たち、日広連を取り巻く環境は依然厳しいものであるが、皆さまのご尽力・ご協力によって、この難局を乗り越えながら、魅力ある団体へ育てていきたい」と述べた。
来賓祝辞、市長挨拶と続き、会長表彰・感謝状の贈呈【後掲】が行われた。次期大会開催地には福岡県が選ばれ、会場ではPR動画を披露。主管団体となる、九州広告美術業組合連合会の波田英次会長は「観光は、3年前の熊本地震の際にご支援いただいた熊本を巡る計画も進めている。大会は、東京五輪が開幕する50日ほど前で日程調整も難しい時期になるが、ぜひ福岡に足を運んでもらいたい」と挨拶し、日広連・中川知明副会長の閉会のことばで式典を終えた。別室に移り、6時からは懇親会が開催され、盛況のうちに幕を閉じた。
同日午後8時30分からは、日広連の単組青年部が集結した日本屋外広告業青年部連合会(略称:日広青連、戸島健雅会長)主催の「第14回 振興協議会」も開催された。同協議会は、日広青連会員間の「親睦融和」の機会とし、情報交換の場として毎年設けられている。
会に先立ち、戸島会長は「新年度を迎え、刷新した役員布陣とともに、新たな取り組みに向けてスタートを切った。当会の役員が中心となって委員会を新たに組織し、理事の皆さまにも所属してもらうことで、日広青連の活性化を図っていきたい。これは、会員の皆さま全体へ活動を波及していく礎になると考えている。会員に対する実態調査や事業立案も実施する予定だ。会の活性化に向けて、今後さまざまな課題や抵抗も生じるであろう。そういった逆境を迎えても怯(ひる)むことなく、我々の手で業界の未来を創造し、そして次世代へと繋げるためにも日広青連を守っていかなければならない」と熱く語った。
近広青連の水沼博会長が、「本日、全国から150名もの仲間に参集いただき本当に嬉しく思う。私は、この輪を1人ずつ着実に広げていくことが肝要だと考えている。お集りの皆さまには、ぜひ地元に戻られたら、まずは1社、または1人から当会への参加をお声がけいただきたい。その一歩一歩の積み重ねが、当会の活性化、ひいては業界の継続的繁栄へと繋がっていく」と述べ、乾杯。開宴後は各地区連・青年部の紹介をはじめ、恒例の催し物などが行われた。今年の催しはフォークシンガー・長渕剛のそっくりさんがものまねや歌を披露、大賑わいのうちに散開となった。
【日広連第61回全国大会 受賞者一覧(敬称略・順不同)】
第56回日広連賞授賞者:白澤健次、橋川寛治、竹林秀直、谷本隆臣、葛西洋子
第51回組織功労賞受賞者:林昌彦、五日市剛、門間秀規、渡部芳久、長谷部敏明、星臣、山本利信、高森亮一、五十嵐朝信、前田修、布川勝己、土屋潤一、郷原昭義、曽我清人、小林義克、澤口政司、石田恵嗣、岡谷勝史、村田秀勝、久池晃一、関野尚立、岩井章、岡本照司、社本信一、野村保弘、山田仁、渡邉慶樹、加藤明生、木村佳史、岸本富男、山田治安、伊藤陽祐、平野圭志、安富俊次、尾崎剛、岩井正貴、平井暁、井上定美、山下博文、黒木静男、湊崎擴
会員増強団体者表彰:高見徹、佐々木慎太郎、岸本直文、中尾伸一、楠尚人、盛重信二、石川実、木村光徳、中島敬夫、内田賢司、永吉英
第30回技能グランプリ優勝者表彰・広告美術ペイント仕上げ作業:八木野寿人
技能グランプリ連続出場団体:末廣芳和、上村計介、高見徹、喜村謙一、永吉英
退任役員感謝状:板垣幸作、吉田勝信、岡本俊、吉田秀明、石井正幸