北海道内大手の資機材販売店であるアートリンクは2月4日、独自の下地処理方法によって金属類へ強定着するUVプリントサービスを開始した。
同社によると、通常のUVプリントは金属との相性が悪く、印刷しても素材の伸縮などで簡単にインクは剥離してしまう。ひとつの手段として、強力な定着剤を塗布するケースはあるものの、そうすると素材の表面が曇ってしまい、きれいな仕上がりとはならない。このため、金属類へのプリントは現在ほとんどがシルク印刷で、写真などフルカラーの表現は難しい状況にあるという。
今回、新開発した「Lib処理」は、金属類や樹脂素材の表面を荒らすことなく、UVインクを定着できる。さらに、下地処理剤を塗布するので、より強固なインク定着性を実現した。
これにより、従来ではインク定着が弱かったアルミ板素地をはじめ、ステンレス板やスチール板に対するUVプリントについて、UVインクの剥離を起こさない強定着で仕上げられるようになった。金属板素地にとどまらず、ラッカー塗装面などに対してもインク定着を強固できるとしている。
屋外耐候性は現在検証中で、促進試験の結果では屋外3年相当の耐候性は確認済み。
さらにオプションで、金属素地と印刷表面の汚れ防止として「防汚コーティング」も提供。一度、コーティングすれば3年相当の持続性があり、付着した汚れは雨水で流れ落ち、雪もさらさらと滑り落ちるので積もりにくい、といった利点も生まれる。
同社では、今後もLib処理を応用して金属素材だけではなく、インク定着の悪いさまざまな素材に対して、耐久性の高いUVプリントサービスを提供していく。