電子ペーパー技術を応用した電子ポスター型ディスプレイを販売開始。カーボンニュートラルへの貢献をアピール E Inkとシャープ

電子ペーパー分野のパイオニア企業であるE Inkと、デジタルサイネージ分野のリーディングカンパニー、シャープは3月29日、それぞれの得意分野を生かした電子ポスターに注力していくために、業務提携を締結したと発表した。その取り組みの第1弾として、42型モノクロ電子ペーパーディスプレイ「ePoster(イーポスター)」を、4月上旬にシャープから発売する。

E Inkの提供する電子ペーパーは、視認性や携帯性など、紙の特徴を電子ディスプレイ上でそのまま表現できるのが最大のポイント。さらに、表示の保持に電力を必要としない同社独自の技術を生かし、これまで電子書籍リーダーや電子ノート、店舗用の棚札など、さまざまな市場において重宝されてきたそうだ。

一方でシャープは、2005年にデジタルサイネージ事業へ参入。それ以来、電子ディスプレイの開発はもとより、設置場所に応じた企画・プロデュース、コンサルティング、システム構築から設置、保守メンテナンスまで、ワンストップで提供し続けてきたという。

そんな両社が協議を初めて行ったのは、今から3年前。環境配慮への意識が日本全体で広がっていくなか、カーボンニュートラルに貢献する電子ポスターの普及促進に取り組むのを目的に、利害の一致を感じたそうだ。

そして、今回発売する「ePoster(イーポスター)」は、外光の反射するエネルギーを利用し、ディスプレイ表示時の「消費電力0W」を実現した製品。その上、薄型軽量かつ、明るい環境下でも高い視認性を確保しているという。

今後は、シャープが長年培ってきたデジタルサイネージのノウハウを活用し、日本全国にまたがってサービスを展開。紙のポスターに替わる電子ポスターとしての提案や、これまでデジタルサイネージの設置が困難だった場所への訴求を、積極的に推進していく。

協業にあたり、日本法人であるE Ink Japanの住田直樹社長は、「電子ペーパー技術を搭載したシャープの製品開発に協力できたのを大変嬉しく思います」とコメント。これからも持続可能な社会の実現に向けて、引き続き電力網を必要としないソリューションの提供に取り組んでいきたい、と力を込めた。

さらに将来的には、電子ポスターの大型化やカラー化などの表現力の進化に取り組んでいきたいと抱負を述べた両社。海外展開においてもさらに連携を強化し、電子ポスター市場の発展に取り組んでいく構えだ。

関連記事

  1. 渋谷区内のデジタルサイネージを活用しクリエイターの活躍の場を支援する共同事業を開始、東急エージェンシ…

  2. 横浜駅きた西口前初の180インチLED屋外広告ビジョン。広告費半額キャンペーンも実施

  3. 国内初のタクシー車窓サイネージサービス「Canvas」がデジタルサイネージアワード2021で優秀賞を…

  4. 発売35周年を迎えた午後の紅茶のPR企画が開催。横幅124mの交通広告看板を設置、小田急電鉄

  5. 「渋谷コークビジョン」が稼働開始。透過型LEDビジョンの採用で立体感のある演出を提供、日本コカ・コー…

  6. 昭和40年代に運行していたバスの塗装をカーラッピングで再現。地元住民に愛されるバスに、キョウエイアド…

  7. 新しい交通広告手法を表彰する公募型広告賞の作品募集。受賞作は東京メトロ銀座線1編成をジャック、メトロ…

  8. 日比谷に118.5mの巨大ゴジラが登場!? 日本初の屋外イベント

  9. デジタルスクリーン製版機をお得に導入するための補助金活用ノウハウを学べるWebセミナーを開催、理想科…

人気記事 PICK UP!
PAGE TOP