ACジャパン 広告作品発表。手話・字幕導入の情報保障広告も制作

公益社団法人ACジャパンは、2018年度公共広告作品を決定。7月1日からマス4媒体を中心に全国の各メディアで放送・掲載をスタートした。

ACジャパンは、「公共マナー」や「環境問題」などのメッセージを様々な広告の形で発信し、社会と公共の福祉に貢献することを目的に活動。会員数は約1000社に上り、全ての活動は会員費で捻出している。広告デザインの表現アイデアは会員広告会社から提供、掲載広告枠は会員メディアから無償提供されている。

今年の全国キャンペーンは「その危険性見えてますか。」と「オモイデはニッポンの人」に決まった。

「その危険性見えてますか。」は、歩きスマホの危険性と、それにより視覚障害者との接触事故が増えていることを伝え、公共マナーの重要性を訴えている。同作品では、ACジャパン初の試みとして、聴覚障害者の“情報格差”の解消に向け、手話とオープンキャプションの字幕対応を実施。制作にあたっては、BGMや状況音・サウンドロゴにも手話と字幕を導入し、聴覚障害者への最適な情報保障を実現する広告を目指した。企画は電通アドギア。

「オモイデはニッポンの人」は、スローガン「2020年に向け、日本を考えよう」のもと、2016年から継続展開するもの。3年目の今年度は国際交流をテーマに、外国人にとっては、出会った日本人の印象が日本の印象となるため、おもてなしの心や温かい交流の重要さを描く。外国人にも内容を理解してもらえるよう、CM内の文字情報や使用曲の歌詞は英語字幕対応とした。企画は三晃社。

一方、公共福祉や医療・国際貢献に取組む非営利団体などへ、ACジャパン会員社の広告媒体や表現アイデアを提供する「支援キャンペーン」には、今年は8団体が選出された。
選ばれた団体は次のとおり(団体名/作品名/企画会社の順)。
・日本骨髄バンク/「生きたい」と願う人がいる。/三晃社
・交通遺児育英会/56,000人の先輩たちからのエール/アサツー ディ・ケイ
・日本心臓財団/心臓の「叫び」/東急エージェンシー
・日本対がん協会/万が一じゃなく二分の一/東急エージェンシー 関西支社
・全国被害者支援ネットワーク/話すことは、つらい思いを放つこと/大広 大阪本社
・日本臓器移植ネットワーク/意思表示すんのかいせんのかい/ブレーン沖縄
・セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン/問題/電通 関西支社
・ウォーターエイドジャパン/ランドセルとポリタンク/電通北海道

このほか、北海道、東北、名古屋、東京、大阪、中四国、九州、沖縄の各地域が抱える問題からテーマを選定する「地域キャンペーン」には8作品、会員校の学生が公共広告作品を応募する「ACジャパン広告学生賞」には4作品、「ACジャパン・NHK共同キャンペーン」には1作品がそれぞれ選ばれ、2018年度は合計23作品の制作となった。放送・掲載期間は2018年7月1日~2019年6月30日。

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