製品の“匂い”を伝達できる新しい看板形態の登場。鼻に届ける嗅覚サイネージシステムが新発売 SceneryScent

嗅覚に訴えかけるさまざまなソリューションを提供するSceneryScentは5月1日、匂いによって購買意欲を促す嗅覚サイネージシステム「Ambiscent(アンビセント)」を発売した。機器製造メーカー・アネスト岩田との共同開発で、約4年の歳月を経て製品化にこぎつけたそうだ。

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同製品は、機体に近づいてきた人に反応し、強い空気圧力で瞬間的に匂いを自動射出するのが特徴。人感センサーによりピンポイントで少量の香料を発するため、香りが広がりすぎず、周辺店舗への影響も心配ないという。もちろんビジョンと組み合わせれば、映像とも連動できる。従来のデジタルサイネージにはなかった「香り」をプラスし、より一層の訴求効果を期待できる製品となっている。

匂いを提供する以外にも、さまざまな特徴を持つ「Ambiscent」

香料はコーラ、焼き立てパン、焼き肉、バニラアイス、フライドチキン、お好み焼き、チョコレート、マルゲリータ、ベーコン、ミント、雨、畳、海、金木犀、廃墟など、ベーシックタイプを40種類用意。このほか、専門の調香師によるオーダーメイドの調合も可能だ。

同社では、Ambiscentのリリースに先駆け、さまざまな店舗での効果検証を実施。兵庫県芦屋市の青果店「ほのかの果実」では、柑橘が並ぶコーナーに「オレンジの香り」を設置し、販売数は11%増加、売上も19%アップという実績を残している。さらに、都内のゲームセンター「アドアーズ渋谷店」では、クレーンゲームの隣に設置。景品の香りに近い「いちごの香り」を提供し、言語や映像に頼らない販促を実現した。

クレーンゲームの隣に設置すれば、直接触れられない景品の匂いを伝達するような役割も果たす。外国人観光客にも大いに好評だったそうだ

同社代表の郡香苗氏は、「当社はこれまで、エンタメのワンシーンで匂い・香りを演出し、その世界への没入感を提供してきました。ある匂いを嗅いでふと記憶の底に沈んでいた懐かしい思い出が蘇ったり、お腹をすかせたり、リラックスできたりなどの経験は誰でもあると思います。そのような体験を広告看板にできないかと開発に取り組み、Ambiscentを開発しました」とコメントした。

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