東京都新宿区は8月5日、神楽坂地区を対象とした屋外広告物に関する地域別ガイドラインの「素案」を発表。8月15日から9月14日までパブリックコメントを募集するほか、8月26日には新宿・箪笥町の牛込箪笥地域センターで説明会を開催する予定だ。
今回発表された素案によると、神楽坂地区全体の特性について「商業施設と居住施設が共存した地域や伝統的な路地地域を彩る粋な屋外広告物が求められる」とし、ガイドラインの適用範囲をA〜Fまでの6つのエリアに大きく区分けした。
それぞれ、Aは神楽坂二ー五丁目の神楽坂通りに面するエリア、Bは外堀通りから展望できるエリア、Cは神楽坂二ー五丁目および若宮町の路地に面するエリア、Dは神楽坂五・六丁目の神楽坂通りに面するエリア、Eは神楽坂六丁目および白銀町の路地に面するエリア、Fは大久保通りに面するエリアに分けられる。
全エリア対象の具体的な方策は、屋上広告物の禁止、窓面広告の推奨(地上7m以下・窓面積の20%以内)、のれん類・テント・オーニングの色彩は無彩色+有彩色1色まで、テント・オーニングの文字や図は壁面広告物の表示面積として計算、置き看板はH120×W45×D45㎝以内で内照式不可+1店舗につき1台まで等になっている。色彩の彩度は定められたマンセル値以下に抑え、その他の色彩は広告表示面積の30%以内にとどめる。光源の色温度は昼白色(5000K以下)、電球色(3000K以下)。
各エリア別に見ると、Aエリアについて、壁面広告物は切り文字や箱文字を推奨し、地上7m以下で低層部面積の20%以下、かつ一点の面積は10㎡が上限。突出広告物は表示面積を縦横比1:1または1:2の大きさに抑え、1店舗につき1台までとし、出幅1m以内で下端の高さを歩道上3.5mとする。
Bエリア以降は、Aエリアの規制に追加または変更される点のみ記載。Bエリアは、7m以上の壁面広告物について自家用広告物のみ許可。Cエリアは、その他の色彩は広告表示面積の5%以内に制限するほか、道幅3m未満の通りでは色温度は電球色(3000K以下)に限定するなど道幅に応じて方策が異なる。Eエリアは、壁面広告物が地上4m以下で一点の面積は1㎡が上限、突出広告物は出幅25㎝以内とした。
写真出典:新宿区