見る角度で全く異なるビジュアルを掲出する業界初のIJメディアを販売開始、SO-KENと東京リスマチック

まるで手品のような演出を出力物に施す、仕掛け印刷を手がけるSO-KENと、総合印刷サービス企業の東京リスマチックは1月20日、業界初のギミック印刷技術を取り入れた「ベローズプリント」の先行受注開始を発表した。現行サイズはA4~A0、B4~B0で、2021年春以降は、H2,000×W1,300まで対応可能になる予定だ。

ポスターとして活用した作例

ベローズプリントは、左右、または上下と見る角度を変えるだけで、全く異なるビジュアルに切り替わる仕様を持ったIJメディア。特殊な多層印刷技術とデータ処理によって、メディア表面に凹凸蛇腹構造を形成し、異なるビジュアルに変化させているという。

これまで、このようなだまし絵を表現する際に一般的だったレンチキュラーレンズと比べて、低コスト化を実現。レンズレスのIJ出力のため、大判印刷はもとより、メディア同士をつなぎ合わせた自由な表現もできるようになっている。また、軽量かつ巻くだけで簡単に運べるので、施工性や運搬性の心配もない。従来のレンチキュラーの代替需要はもちろん、大型の屋外広告やポスターによるプロモーション活用を見込む。

レンズレスなので細く丸めて輸送可能

SO-KEN はこれまでTrickPrintシリーズとして、スマホの光をかざすと隠れた映像が浮かび上がる「フラッシュプリント」や、ブラックライトを照らすとビジュアルが姿を現す「ブラックライトプリント」など、さまざまな仕掛けを持ったIJメディアを開発。今回の「ベローズプリント」はその5弾目の商品となっている。
「ベローズプリント」の詳しい解説は以下の通り。

■基本構造

表面は規則的な凹凸になっており、底面に印刷された2種類の絵柄を間引きして、見える領域を調整している

「A」は左側から見たイメージで、「C」は右側から見たイメージ。真ん中から見ると、左右の絵柄が混じって見える

実際の出力物による拡大イメージ

■視認パターン

基本的な視認パターンは2種類。見る角度を変えると、絵柄が入れ替わる仕組みだ

ベローズプリントの角度パターン。絵柄の組み合わせや照明の明るさによっては、見える角度が異なる場合もある

■想定される活用方法

駅コンコースなど、人が往復する場所でのメッセージサインとして活用

フロアサインや階段、エスカレーターは行き帰りで見る角度が変わるため、それぞれに向けてメッセージを使い分けられる

エンタメ系のミュージアムやテーマパークなどでの仕掛け展示物として使っても面白い。演出面だけでなく、告知サインを兼ね備えたインタラクティブな仕掛けも可能

関連記事

  1. 香港にテニスコート5面分の電子看板

  2. 品川駅で新たな交通広告の実験スタート。LED FANが生む肉眼で見える三次元映像

  3. 丸めて持ち運びできる超薄型・超軽量のLEDビジョンが登場。今までに実現できなかった狭所でのビジョン活…

  4. 東京ビッグサイトの使用制限問題について、全国572社の企業が都に嘆願書を提出

  5. 東京メトロ半蔵門線渋谷駅に1.26㎜ピッチの超高精細LEDビジョンが登場。連続性のある映像表現が可能…

  6. ポスターのなかから演者の声が聞こえてくる特殊広告を掲出。新ドラマ「Maybe 恋が聴こえる」をPRす…

  7. さまざまな広告代理店の情報をひと目で調べられ、その場で広告主とマッチングできるWebプラットフォーム…

  8. デジタルサイネージ広告の市場調査を実施。景気は右肩上がりで、2023年の市場規模は801億円の見通し…

  9. 六本木に65インチのデジタルサイネージ付き喫煙所が登場。8枠の広告スペースを販売開始

人気記事 PICK UP!
PAGE TOP