世界最大手の屋外広告代理店であるフランスのジェーシードゥコーの日本法人、エムシードゥコーは1月、関西エアポートとデジタル広告の権利に関する10年契約を結んだことを発表した。これにより、エムシードゥコーは関西国際空港と大阪国際空港のデジタル広告を独占運営できるようになった。
関西エアポートグループは、16社で構成される空港運営会社。2016年4月から関西国際空港と大阪国際空港を、翌年9月からは、神戸空港を運営している。
ジェーシードゥコーグループは、世界215カ所以上の空港で広告展開している実績を持つが、日本で空港運営会社と契約を結ぶのは初めてのこと。国内では、41都市7800基のストリートファニチャーと、全国160カ所に及ぶショッピングセンターの広告パネルを展開している。今後は両空港の74基のデジタルパネルすべての、デザイン・設置・運営を管理する。なかには、ネットワークに接続できる85インチサイズのデジタル液晶パネルや、15㎡サイズのLED、60㎡サイズの大型ライトボックスなども含まれる。2018年、両空港の利用者数は、合わせて4380万人。前年比較で9%ほど増えており、今年のさらなる増加にも期待がかかる。
このほか、アジアパシフィック地区では、昨年だけで7つの空港と契約を交わし、11カ所にまで拡大。APNアウトドアの買収に続き、シドニー、パース、オークランド、クライストチャーチ、クイーンズタウン空港、そして今回の関西国際空港と大阪国際空港と続く。今後も国内事業を拡大させていくという。以下は、各代表のコメント。
「関西エアポートが私たちを選んでくれたことを、大変光栄に思います。この契約は、エムシードゥコーにとってマイルストーンとなるでしょう。関西エアポートは、「新たな旅を形作る」というミッションを掲げています。今後も革新的なサービスを提供することで、関西エアポートのビジョン実現に貢献していきます」(ジェーシードゥコー 共同最高経営責任者 ジャンシャルル・ドゥコー)
「エムシードゥコーと契約を結んだことを、私たちはとても喜んでいます。また、関西国際空港と大阪国際空港のあらゆる場所に、最先端のデジタル広告スクリーンが設置されることを楽しみにしています。今回の契約が、さらに新しい広告を生み出すきっかけとなり、お客様にとってエキサイティングな体験をもたらすことを期待しています」(関西エアポート 最高商業責任者 非航空担当 伊地田英夫氏)