日本製図器工業(NSK)は11月12日、サイン・ディスプレイや建材業界に向けた「ダーストフォーラム2019」を東京の日比谷国際ビルコンファレンススクエアで開催した。当日は100名を越えるユーザーらが集った。
まず、シンガポールから来日したダースト・インダストリアルサービス社のキヨセ・トミ社長は、1929年から始まる同社の歩みを紹介。ラムダプリント(銀塩)の開発、RhoやDeltaの歴史に触れ、メガトレンドに基づく今後の開発戦略を述べた。次に、ダースト社のマンフレッド・グランチニグ氏が、ラージフォーマット印刷をサポートする3つのソフトウエアを解説。プリプレスと印刷工程をシンプルに合理化する「DURST WORKFLOW」、重要な生産情報をブラウザのインタフェース経由で管理できる「DURST ANALYTICS」、ネットからの一般消費者の印刷注文にもスムーズに対応する「DURST SMARTSHOP」を説明した。次いで、国外のダーストユーザーとして、香港・メガプリント社のエドワード・リー社長がさまざまな事例をスライドショーで紹介した。
NSKの福田正範社長からは、自ら欧州の製作会社を訪れ情報収集した、最新の生産工程やトレンドを解説。とりわけ、欧州で盛んなテンションファブリックについては、ダースト特有の強みとして印刷後に、布メディアを折って出荷してもインクが割れない擦過性を強調した。このほか、完全無人の全自動によるワークフローシステム、マシン購入後のメンテナンスとサポート体制などに触れた。