「応援広告」の認知度、活用度を調査するWebアンケートを実施。推し活の推定市場規模は、「屋外広告・交通広告費」の約10%に相当する377億円にまで拡大 jeki

そのなかで、実際に応援広告を実施した・見に行った層に意見を聞くと、主催者・出資者の約4割は、「ファン同士のつながりが深くなった」と回答。広告を見に行ったファンにおいては、約5割が「ファン同士のつながりの深さを実感」しているという【図5】。SNSに投稿し、さらなる話題性を生んだケースも多かったようだ。その上、82.9%のファンは、「その後の推し活(イベント参加、グッズ・CD購入など)が活性化した」と回答【図6】。2022年に実施した同様の調査と比較し、「増えた」と回答した人が約15%も増加しているところを考えると、推し活というコンテンツの盛り上がりも分かるだろう。

【図5】応援広告 実施後の実感

【図6】応援広告実施後の推し活費用の変化

また実施後の感想を聞いても、97.2%は「また主催したい」と回答【図7】。出資者側のリピート意向も軒並み高水準で、それだけ満足度が高いと考えられる。

【図7】応援広告主催者・出資者のリピート意向

最後に、応援広告の市場予測を調査したところ、未経験者における「応援広告に使用しても良い金額」はなんと4万7,000円を記録【図8】。2022年と比べて2万円近く増加しているという結果を得られた。これらを総合すると、応援広告の市場予測は377億円。前年比で拡大しているのはもちろん、未経験者にも応援広告の価値が浸透してきていると分かった。この金額は、電通が発表している「2023年 日本の広告費」における「屋外広告・交通広告費」で示された4,338億円の、約10%に相当する数値だ。ここからも、推し活文化の勢いを実感できると言えるだろう。

【図8】応援広告の市場予測

タレント、俳優、アイドル、アニメキャラクター、スポーツ選手など、分野・ジャンルにとらわれず、「応援したい」という一般消費者の情熱から生まれる「推し」、そしてファン主体の「能動的な推し活」である「応援広告」。ファン同士の共感を生み出し、それがさらなる燃料となり、コンテンツを活性化させていく。jeki応援広告事務局では今後もそのポジティブなサイクルを継続的につくっていくために、さまざまなコンテンツを発信していくそうだ。

推し活は、日本に大きな経済効果を生み出すビジネスとしても、年々注目度を増してきている。応援広告の普及も含めて、これからも注目していきたい分野だ。

「推し活・応援広告調査2023」 調査の詳しい概要は、以下の通り
・調査主体/株式会社ジェイアール東日本企画 jeki応援広告事務局「Cheering AD」
・調査手法/インターネットアンケート調査
・調査期間/2023年12月26日~2024年1月9日
・調査エリア/1都3県
・調査対象者/15~69歳の男女
・サンプル数/1万9,202人
※グラフ内の数字は、四捨五入による端数を調整していないため、内訳と計が一致しない場合もある

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