市場とユーザーの声に応えて フラットベッドUV機「JFX600-2531」を発表 ミマキエンジニアリング

待望となる長辺3.1mのプリントサイズに対応
「トグルプリント機能」でノンストップの連続稼働を実現

ミマキエンジニアリングは3月5日、高速と高画質の両立を誇るフラットベッドUVプリンターのJFX600 Seriesに、最大3.1mのプリントサイズに対応した「JFX600-2531」を新しくラインアップすると発表した。本格的な販売開始は2024年6月下旬を見込む。

>>>JFX600-2531の詳細はこちらから

「JFX600-2531」は、2021年4月にリリースされたJFX600-2513の優れた印刷性能を引き継ぎ、プリント領域を2.4倍にまで拡大している。これにより、長辺3mが標準サイズのガラスやパーテーション、合板といった建築用材に対してのダイレクト出力を実現。従来のフィルム貼りではなく、直接のプリント加工によって付加価値を高めたい、という市場やユーザーからの要望に応えるため、新しく開発された。

特筆すべきは、プリントテーブルの前後2カ所にプリント原点を設定できる、同機専用の「トグルプリント機能」を搭載している点だ。テーブルの手前側(Front)で出力している間に、奥側(Rear)で次のメディアを設置できるため、ノンストップによる連続稼働を実現。オペレーターの待ち時間をほとんどなくし、大幅な生産効率の向上へと貢献する。

連続稼働を実現する「トグルプリント機能」

 

同機能には、Front/Rearどちらも同じ印刷方向の「FF方式」と、Rearの原点がテーブル後方でメディアの配置を簡単とする「FR方式」の双方を網羅している。

プリントヘッドは、4ヘッド4列のスタガ配列で計16基を搭載。これにより、Draftモードの最速は200㎡/h(4C 600×600dpi 2pass)に到達するなど、従来機※1に比べて最大330%の高速化を実現している。この一方で、メディア対応厚は60㎜までカバーし、表裏にアルミ複合板やPVC板などを貼り合わせた厚手のチャンネルボードにも出力可能だ。このように、大型のサイングラフィックスだけでなく、さまざまな規格や仕様に対する案件を納期問わずに、この1台で網羅できるのが最大の魅力だ。

インクは、Lc/Lmのライトカラーを含む6色対応でより豊かな色彩表現が可能。ユーザーニーズに合わせて、硬質UVインク「LH-100」と、軟質UVインク「LUS-120」「LUS-150」の特徴が異なる3種類から選べる。

具体的なインクセットはCMYK、CMYK/Lc/Lm、CMYK/W/CI/Pr※2で構成し、生産性や色の再現性、そして高付加価値プリントなどの用途に応じて選択できる。いずれのインクも、米国の第三者安全科学機関であるUL社が認証する「GREENGUARD Gold」を取得し、環境への安全性が高い水準で認められている。

特徴の異なる3つのUVインクから選択できるのも嬉しい点だ

 

もちろん、高付加価値プリントにも対応する同機。UVインクによる厚盛り印刷によって滑らかな凹凸感を表現し、リアルでアイキャッチに優れた製作物を提供する。とりわけ、2.5D(厚盛り)印刷の出力データは、同梱のソフトウェアRIP・RasterLink7の「2.5D Texture Maker」機能によって、誰でも簡単に作成できるのも嬉しいところだ。

9分割のバキュームエリアで作業効率向上
多彩な機能が長時間の自動運転をサポート

加えて、バキュームエリアは9分割にまで細分化。出力するメディアに合わせた吸着を最も効率化し、セット時の目張り作業が不要で作業工程も飛躍的にアップさせる。バルブの開閉も、プリントテーブルのFront/Rearのどちらからも可能とするなど、ユーザービリティの追求に余念はない。

バルブの開閉はテーブルの前後どちらからも可能

 

さらに、安定稼働をサポートする機能として、プリントヘッドの吐出状況をセンサーが自動で検知する「NCU」を搭載。ノズル抜けが生じた際は、自動でクリーニングを行う機構となっている。仮に、このクリーニングでも解消されない時は、自動で不良ノズルを他のもので代替する「NRS」が働くため、メンテナンスを待つ必要もなく、安心して作業を継続できるよう配慮されている。

このほか、同機は「3Lインク供給オプション」にも対応。インク容量を各色最大3Lに増量できるため、補充作業の頻度を減らし、稼働効率を高めることに貢献する。印刷の途中でもインクを補充でき、プリンターのダウンタイムを軽減。長時間運転が実現するため、飛躍的な生産性の向上につながる。

稼働効率を大幅に高める「3Lインク供給オプション」

 

同オプションでは、新しくホワイトインクの自動攪拌機能を提供。今までの手作業による攪拌作業が不要で、オペレータの負担軽減に寄与する。また、インク重量検知にセンサー方式を採用し、正確なインク残量の把握も達成している。

そして、ユーザーの生産システムや周辺機器から同機を制御できる「MDL(Mimaki Device Language)コマンド」も用意。これを活用すれば、メディアをセットするテーブルの位置や高さ、出力開始などの各プリント工程を省人化・自動化することも実現する。前述の「3Lインク供給オプション」などと組み合わせれば、長時間の連続自動印刷を力強くサポート可能だ。

>>>JFX600-2531の詳細はこちらから

※1:JFX500-2131との比較
※2:CI(クリア)はLH-100、Pr(プライマー)はPR-200を使用

関連記事

  1. 5月12日13時からオンラインセミナー「PrintOSでいつでもどこでも大判出力を見える化、効率化す…

  2. 日本HPのフラッグシップモデル「HP Latex700/800シリーズ」はなぜ車両ラッピングに最適な…

  3. 6月24日13時からオンラインセミナー「展示会場から生配信!大判印刷のトレンド@2022九州印刷情報…

  4. 6月15日17時からオンラインセミナー「型破りなPageWide XL Proで大判プリントを拡張し…

  5. ウィズコロナ時代、新たなビジネスを成功に導くカギ

  6. S&Dショウで第4世代インク搭載の最新ハイエンドモデル「HP Latex 800W」と広範…

  7. オンラインセミナー「サステナブル印刷の未来を革新する」を開催、日本HP

  8. 3月17日16時からオンラインセミナー「最新機種 HP Latex 700/800プリンターアップデ…

  9. 「HP大判プリンターサミットオンライン 2020」が8月7日に開幕。20日からはウェビナーを実施

人気記事 PICK UP!

PAGE TOP