360Channelは7月31日、VR(バーチャルリアリティ)技術による屋外・交通広告の評価システム「バーチャルアドバリュー」の提供をスタートすると発表した。共同開発はディーアンドエムとHOLIDAY STUDIO。
バーチャルアドバリューは、ターゲットとなる消費者に、VR空間内に掲出された広告物に接触してもらい、その行動などから広告効果を計測する。VR技術を駆使した限りなく日常生活に近い仮想体験を通し、電車・店舗内や街頭といったOOH(アウトオブホームメディア)広告に対する、消費者の反応を把握・計測することを実現した。これまで効果測定が難しいとされてきたOOH広告だが、バーチャルアドバリューにより、改善点の可視化や効果の最大化に向けた、具体的な行動へ結びつけることができる。
第一弾として、 電車内広告評価システムのサービス提供を開始。電車内の広告は、 ターゲットが電車に乗車しているため、その状態では接している広告の効果を把握することは困難とされてきた。電車内広告評価システムは、 電車に乗っている仮想体験により、どの広告をどれぐらい見たのか、どういう順に見たのか、自社の広告は他社よりも注目されたのか、などの行動データとアンケート調査を組み合わせ、印象度等認知~興味ファネルへの寄与効果を可視化する。対面のインタビュー調査を合わせて実施し、ターゲットのより深い心象や評価項目の取得を可能にしたという。
同サービスは、 ディーアンドエムが保有する約500万人の消費者モニターから、 ターゲットとなる消費者を抽出し、 その中から協力者を会場に集めてテストを実施する。
ターゲットがVR機材を装着すると、 広告を展開しているリアルの場が目の前に広がる。ヘッドトラッキングによって取得した視野データをもとに、 ターゲットが広告を何回見たか、どの程度の時間見たか、などの反応を把握・計測する。今後は、視線の計測機能も搭載予定で、より消費者反応の深度を深めていくことが可能だという。
サービス開始にあたり、 第一弾となる「電車内広告評価システム」の無料体験会(5社限定、 各社ごとに個別実施)を開催する。