帝国データバンクは4月8日、2018年度の負債1000万円を越える法的整理による倒産を集計した「全国企業倒産集計2018度報」を発表した。
これによると、昨年度の倒産件数は前年度比2.8%減の8057件と2年ぶりに減少し、リーマンショック以降の10年間で過去最少となった。このうち、負債5000万円未満の倒産は前年度比2.2%減の4951件。
負債総額は、前年度比40.0%減の1兆5548億900万円と4年ぶりに大きく減少し、2000年度以降で最少を記録した。
業種別では、建設業、製造業、卸売業、不動産業は2000年度以降で最少。とりわけ、建設業は老朽化が進むインフラの整備や再開発需要の拡大を受け、前年度比11.8%減の1375件の倒産に落ち着いた。
倒産の主因別に見ると、「不況型倒産」は前年度比5.7%減の6400件で、構成比が79.4%。いずれの業種でも課題視される「人手不足倒産」は前年度比48.2%増の169件に上り、5年連続で前年度を上回った。
地域別では、9地域のうち4地域で前年度を下回り、関東は前年度比3.7%減の2895件と9年連続で前年度から減少。中でも、東京都は前年度比2.7%減の1532件と2000年度以降で最少となった。
負債トップは、MT映像ディスプレイ㈱(大阪府、特別清算)の約1050億円。