東京・秋葉原の魅力発信に向けた街づくりに注力するAKIBA観光協議会は4月1日、大日本印刷と連携し、オンライン上でまちを観光できる「バーチャル秋葉原」をオープンした。
これは、PC用のアプリやVRゴーグルなどを通して、Web上から秋葉原ならではのコンテンツを楽しめるサービスだ。メーンストリートのひとつである中央通りの万世橋から明神下交差点までのエリアや、観光スポットである神田明神をバーチャル空間に表現。秋葉原の景観を象徴する存在だった多数の看板類も地域の協力によって再現するほか、オンライン上で自由に買い物ができるEC店舗やギャラリースペースも用意している。
そして、広告用サイネージも設けているため、企業のPRや販促活動に役立てられるのも特徴。リアルとオンラインに続く「第三のチャネル」として、多数の広告主から活用してもらうのを目標にしているそうだ。
さらに、空間内には利用者の分身であるアバターが集まれる仮想空間も構築。同時に映像を視聴できる大型モニターを設置し、クリエイターが自由に作品や二次創作を展示・販売できる仕組みも用意している。なお、各コンテンツはNFT(非代替性トークン)で管理しているため、健全な創作ビジネスの循環を実現する。
コロナ禍でインバウンド需要が減少するなか、秋葉原ならではのコンテンツ創出を目指し、バーチャル空間の構築を模索。2021年よりXR技術の運用事業に力を注いできた大日本印刷と意見が合致し、今回の協業に至った。
今後はアニメキャラクターや現地のショップ、地域の文化施設などを組み合わせた、多種多様なコラボレーションを予定している。