UV硬化型インクの世界市場。2022年に136.8%成長へ

富士総研は、感光性材料22品目、原材料11品目、UV光源・照射 装置4品目の世界市場を調査・分析したレポート「2018年 光機能材料・製品市場の全貌」を発売した。

この調査によると、「UV関連材料・製品市場」を注目のマーケットに挙げている。とりわけ、サイン・ディスプレイ業界でも馴染みの深いUVインクジェットプリンターに欠かせない「UV硬化型インクジェットインキ」は、最も成長するマーケットと予測。2017年が9.5億ドルの市場規模に対し、4年後の2022年には136.8%増の13.0億ドルに拡大するとされている。

主な要因として、新興国での経済成長に伴うサイン・ディスプレイの需要増を挙げる。2018年は中国、インド、東南アジアを中心に市場規模が拡大し、また多品種小ロット対応可能などの強みから新興国だけでなく、欧米でも成長が続くとしている。今後も、インクジェットのデジタル非接触印刷による小部数対応に加え、UVインキによる紙以外の非浸透性基材への印刷適性や速乾性の高さから、UVインクジェットプリンターは世界的に産業印刷分野で採用が広がっていくという。

一方、「UVインキ」は2017年が33.2億ドルに対し、2022年は112.0%成長の37.2億ドルの成長予測。2018年は印刷インキ全体の需要は、横ばいまたは微減となるものの、UVインキは溶剤インキに比べ環境負荷の低減や生産性の向上に繋がることからニーズは増す。特に、インド、東南アジアなどの新興国でパッケージ、シール・ラベル向けの需要を中心に、長期的な成長が期待できるという。

なお、UV硬化型インクに紫外線を照射する光源は、2017年現在でも「UVランプ」のシェア率が60%以上となっており、「UV-LED」へのシフトは今後拡大していくとした。

レポートの体裁はA4判・280頁。価格は書籍版が12万円、PDF+データ版セットが13万円、書籍とPDF+データ版セットが15万円、ネットワークパッケージ版が24万円(いずれも税別)となっている。

>>富士総研ホームページ

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