宇都宮市は7月2日、観光拠点である大谷地区の景観保全と誘導を図り、看板や建物に推奨する色彩や素材を示した「大谷地区立地誘導エリア景観づくりの手引き」を発表。今後は周辺地区も含め「景観形成重点地区の指定」を視野に入れる。
大谷地区は、2018年5月24日に日本遺産の指定を受けた「大谷石(おおやいし)」の産出地として有名。国指定名勝の御止山や越路岩に代表される露出した大谷石の岩肌をはじめ、豊かな自然環境が広がる地域である。
色彩景観のテーマには「大谷石のあたたかみを引き立てる 落ち着いた風情のある色彩景観」を掲げる。対象エリアは県道大谷観音線、市道634号線、市道635合線沿線周辺で、対象物は規模を問わず建築物,工作物,屋外広告物,太陽光発電用施設。
今回の手引きでは「屋外広告物」について次のように触れている。
・使用できる色彩は原則3色程度。表示面の素材は大谷石や木など、自然素材の使用に努める。表示部分は高彩度色の使用を避け、周囲の景観に配慮する。
・イラスト・写真は原則使用しない。
・屋上広告物は原則禁止。
・袖看板の表示基数は1つとし、突き出し幅は建築壁面の1m以下・軒高さ以下。
写真:「大谷地区立地誘導エリア景観づくりの手引き」から出典