帝国データバンクは23日、「企業の人手不足に対する動向調査(2019年4月)」を発表した。
これによると、正社員不足は対前年1.1ポイント増の50.3%に上り、4月としては過去最高を更新した。別調査における、2019年業績見通しの下振れ予測に、「人手不足の深刻化」を挙げた企業は、39.0%と最も高く、一層労働力の確保・維持に苦戦を強いられることが予測され、人手不足の解消が喫緊の課題になっている。
業種別では、「情報サービス」が74.4%、「農・林・水産」が71.1%と7割を越え、次いで「運輸・倉庫」「メンテナンス・警備・検査」「建設」などの6業種が6割台に達する。人手不足感が強い上位10業種のうち、8業種が対前年を上回る結果であった。
正社員不足を従業員数別に見ると、「1000人超」の企業が63.1%でトップで、「301〜1000人」が61.5%と続いた。一方、「5人以下」の企業は34.5%と比較的に低い割合を示し、1000人超と比べても28.6ポイントの差となった。
非正社員不足については、企業の31.8%が不足していると答え、業種別で見ると「飲食店」が78.6%と高水準が続く。「飲食料品小売」「人材派遣・紹介」「娯楽サービス」「旅館・ホテル」なども上位に挙がった。