注目の特殊インクを使用したブラックライトプリント技術を披露、LSS D.I.S.サテライト会

リンテックサインシステム(LSS)は5月15日、デジタルプリント機器を持つプリンター業者(サテライト店)を対象とするインテリア・内装関連の勉強会「第12回 D.I.S.サテライト会」を開催した。

今回は、同社カタログの改定内容から紹介。UVインクジェット用ガラス装飾メディア「GUV-5105」と「GUV-5305」、外貼りガラス装飾フィルム「GIY-0305」とラミネート「GPL-0008」、飛散防止機能付きガラス装飾フィルム「GIY-0306」とラミネート「GPH-0028」、屋外用フロアラミネートフィルム「GFL‐1098」など、新製品や改良内容を披露した。

併せて、リンテック・大月課長代理からオリンピック関連の製品としてIOC承認済の剥離紙を紹介。「この製品は、ダウ・ケミカルと共同開発したオリンピック用剥離紙。剥離剤のシリコンにダウ製品を使用しており、剥離剤裏面に五輪マーク・ダウマーク、そして当社のLTCマークを印刷している」と述べた。

ラインアップには、車両ラッピングの「LAGジェットP-5210RW-D」と「LAGプロテクトG-5006PV30D」、目隠しシートの「LAGジェットP-5222RW‐D」、フロアマーキングの「LAGプロテクトMー5094PV200」「LAGジェットP-5213RWーD」、屋外サインの「LAGジェットP-5250ZW-D」、「LAGプロテクトG-5022PV80D」、「LAGプロテクトM-5023PV80D」の8種類を用意している。

続いて、エプソン販売・柳田氏は「エプソンプロジェクターによる光とプロジェクションマッピング演出」をテーマに講演。同社のプロジェクターを使用したプロジェクションマッピングの概要・用途を説明し、事例として今年のジャパンショップでのマッピングを駆使したブース展示も紹介した(写真)。旅館をコンセプトとした「和」の世界観を映像演出で表現しており、屏風や窓のような凹凸のある素材にも投影できる点をアピールした。

「平面的な体験はネットを通した遠隔で味わうことができるが、現場に訪れないと体験できない感動体験を当社のプロジェクションマッピングを通じて提供したい。また、SNSからの誘導も意識し、“インスタ映え”も重視している。エプソンプロジェクターは、従来機で発生しがちなレインボーノイズもなく、明るくより高画質な色合い表現を実現している」(柳田氏)。次いで、投影する動画コンテンツ制作の手間やコスト低減のため、パワーポイントを活用した簡易な動画制作を提案し、実際に作成したアニメーションも披露した。

最後に、SO-KEN・浅尾代表取締役が「トリックアートプリントによる新しいサインのかたち」をテーマに講演した。ここでは、同社の「トリックウォールプリンテリアオーロレインボー(仮)」を紹介(写真)。これは、ブラックライトを当てると特殊インクが発光するプリント手法で、アミューズメント施設や夜景観光施設、薄暗い環境下での使用に適する。現在、特許出願中の新技術「チェンジングプリント」により、元絵同士が干渉しあわずに別のビジュアルに変化するという。また、従来のブラックライトによるフルカラー表現は、高価な短波長のライトでしかできなかったが、ローコストの長波長ライトでも演出できる特殊インクを開発し、大ロットの販促物にも対応可能にしたという。

他方、まったく異なる広告を1つの電飾サインで表現する「リライトプリント」も紹介した。デジタルサイネージとは違い、既存の電飾看板を流用し、印刷メディアを変えるだけで対応できるのが強み。用途は屋外電飾・ウィンドウサイン。日中は、太陽光の反射色でビジュアルを表現し、日没後はバックライトの照射による異なった表現が可能だという。浅尾氏は「ブラックライトプリントは、外部環境の変化と開発が進むことで、今後ますます活躍の場が増えると考えている。リライトプリントは現在、屋外のみだが、今後は屋内にも対応できるよう開発を進めていきたい。この2製品は今年9月ごろを目安に正式販売を予定している」と結んだ。

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