社員の原価意識を高めて利益率の向上へ
次いで、ユーザーの「ベストレポート発表会」では、2社が登壇した。オミノの製作部、鳴海由紀夫部長は「以前は、紙媒体をベースとした工程管理で、200を越える案件が並行して進むなか、煩雑化して深夜まで作業が続いた。SignJOBZの導入により、『納期表』機能で当日の仕事ボリュームを可視化。意匠変更など、各部門・担当者への情報伝達もリアルタイムで進むようになった。モニター越しに、作業の進捗状況も色で判別可能とし、仕事の局所集中を回避することにも役立っている」とまとめた。
エフ広芸の布川勝己社長は「現在、月平均450ほどの案件をSignJOBZで管理している。導入による最大の利点は、社員1人ひとりが原価と利益に対して、より意識を高く持つようになった点だ。お客様に高く売るのではなく、いかに社内のコストを抑えるかという考えが広まり、目に見えるかたちで利益率の向上につながった」と述べ、自社独自のサイン点検・管理アプリ「SIGNMAN」との連携も視野に入れたいとした。
請求漏れのリスクを未然に防ぐオプション機能
休憩を挟み、コムネットからSignJOBZの売掛・買掛オプション機能を解説。同社の基幹システムと連携図を示した上で、一般的なサイン企業における販売管理と実業務の流れに触れた。
おおよそ、売上計上・請求処理・入金および、仕入計上・請求照会のシステム化は進んでいるものの、それ以外の管理はアナログが多い。これにより、現在の受注状況が担当営業しか分からなくなったり、作業指示書はあっても控えがなくて出荷・納品報告が口頭のみになったり、と請求漏れのリスクが生じる。加えて、入金状況は総額管理で個別案件ごとにチェックできない、仕入高は請求書が届くまで分からないなど複数の課題点を指摘。
.SignJOBZのオプション機能を導入すると、「受注予定日」の設定により見積後の失注を見える化し、「売上予定日」で未計上分が一目瞭然となる。さらに、指示書の検索機能により、生産状況を簡単に確認できる。
2021年までには、指示書画面から発注処理を行えるようにバージョンアップの予定。こうなると、誰が、どの案件で、何を発注したのか、一挙に検索可能とし、材料原価の自動計算も実現するとした。