デジタルサイネージ広告の市場調査を実施。景気は右肩上がりで、2023年の市場規模は801億円の見通し シード・プランニング

DX・IT関連の市場調査やコンサルティングを行うシード・プランニングの子会社・デジタルインファクトは2023年10~11月、多彩なデジタル事業を展開するCARTA HOLDINGSと連携し、デジタルサイネージの広告市場について調査を実施。12月27日に、その内容を発表した。結果、2023年のデジタルサイネージ広告市場規模は、前年比119%となる801億円の見通しとなり、2027年には1,396億円に昇る見通しだと、予測を立てたという【アイキャッチ画像】。

【図1】の通り細かい内訳を見ると、特に多かったのは「交通機関」。鉄道車両や駅施設、タクシー、バス、空港、航空機などを含むと、全体の49.8%を占める399億円と推測された。

【図1】2023年セグメント別デジタルサイネージ広告市場規模推計

市場占有率が高い鉄道の車両広告の回復こそ遅れているものの、一方でその結果として、外部事業者との連携促進や広告商品の設計、または販売方法の見直しの機運は高まっており、市場全体としてみれば大いに盛り上がっていると言えそうだ。これまで急成長を遂げてきたタクシー広告は、首都圏の媒体への取り付けがほぼ完了。安定成長期へと移行し、今後は広告効果測定に関する技術革新などが新たな成長要因になると見込まれている。

次いで高い数値となったのは「商業施設・店舗」で、21.4%の171億円の見通しとなった。こちらは、スーパーマーケットやコンビニエンスストア、ドラッグストア、薬局をはじめとする小売店はもとより、ショッピングモール、美容室、飲食店なども注目度は増加。販売・決済方法の多様化に伴って盛り上がりを見せる一方で、複雑化した商流や来店者の導線を踏まえた媒体の設置場所の確保、通信環境の整備などに課題が見られているという。

そうした環境下において、商品棚前に設置されるタブレット型の端末は成功モデルを確立。今後一層の成長が期待される。また、大規模な拡大が予想されていた美容室サイネージ市場は、大手事業者の相次ぐ撤退こそあったものの、新規参入も計画されており、将来的に市場構造を大きく変える可能性も持っていると言えそうだ。

さらに、17.0%の136億円で屋外と続いた。これらのなかでも特に需要が高まりつつあるのは、駅前などに設置される大型LEDビジョンだ。渋谷や原宿といった人気地区に設置された屋外サイネージは、常時的に満稿状況にある。各地区の来訪者像を想像しやすく、また大画面で表示できるといったOOH媒体ならではの特性が、高く評価されている要因となっていると考えられる。これらの成功事例を受けて、ごく一部の人気地区以外においても新規媒体開発がより活発化している。

さらにこうした人気地区では、駅構内に設置されたサイネージも稼働率が高くなる傾向に。目玉となる特別仕様のデジタルサイネージ周辺に設置された媒体にも合わせて広告が出稿され、表示された大型広告がSNS上で拡散されるといった相乗効果も増えているそうだ。今後数年にわたり、大規模な再開発が計画されている駅も複数あるため、高い人気を維持しつつ、配信面の拡大も期待される注目の分野となっている。

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