パナソニックと東電タウンプランニングは9月13日、LPWA無線通信と電子ペーパーを活用した電柱広告の実証実験をスタートした。
LPWAとはLow Power Wide Areaの略称で、消費電力を抑えつつ遠距離通信が可能な通信方式。今回の実証実験は、日本パーキングが管理運営する駐車場で実施する。
具体的には、駐車場の看板からLPWA無線を使ってパーキングの現況を通信し、自発光せずに表示情報が可視化できる電子ペーパーを取り付けた電柱広告に「空車/満車」情報をリアルタイムで表示する。駐車場の空き状況を路地の手前で伝えることで、駐車場の稼働率向上につなげる狙いだ。両社では、渋滞緩和や違法駐車の解消、周辺地域の快適な街づくりにも寄与するとしている。
東京電力管内には約600万本の電柱があり、両社では実証実験を通じて電柱広告をネットワークでつなぎ、新たな広告媒体や情報発信サービスとしての有効性を検証し、地域社会に貢献する電柱広告の開発を加速していく。
LPWA無線通信とシステム全体の開発はパナソニックが担当するほか、東電タウンプランニングが新たな電柱広告による広告効果と事業性を検証、三和サインワークスが筐体と看板を開発、大日本印刷が電子ペーパーの開発をそれぞれ担う。
【実証実験の概要】
- 期間:2018年9月13日〜2019年3月(予定)
- 実験地域:東京都墨田区向島3-32(向島第3パーキング)
- システム概要:
駐車場内に設置した発信機よりLPWA無線通信で「空車/満車」情報を発信。駐車場周辺の電柱上に設置した制御ボックスで信号を受信し、電柱広告上の電子ペーパーの表示を変化させる。