神奈川県川崎市は、今年12月の市議会で市屋外広告物条例の一部改正案を提出する。これが可決されると、禁止区域・物件であっても公益性があれば広告の掲出が可能となる。
同条例は1971年に施行されたもので、禁止地域や禁止物件での広告制限などを定めている。現状、JR川崎駅の東口・西口をはじめ、JR武蔵小杉駅、小田急線新百合ケ丘駅といった市内9カ所の駅前広場が禁止地域となっており、違反した場合50万円以下の罰金を定めている。
12月の市議会で条例の一部改正案が可決されれば、市はJR川崎駅の駅前広場に広告塔などを設ける社会実験を行う。社会実験は2019年度に予定しており、20年度の本格実施を目指す。社会実験に協力する事業者は公募で募る予定。
川崎市は今年5月に公表した総合計画第2期実施計画で「JR川崎駅の公共空間の有効活用」を掲げており、今回の一部改正により同駅周辺の規制を緩和し、駅周辺の公共空間を有効利用した屋外広告物でにぎわいを生み出す狙いだ。