都内初となるプロジェクションマッピング(PM)を活用した屋外広告の実証実験が、豊洲の日本ユニシス本社ビルの壁面を活用して8月29日〜31日に行われた。投影時間は午後7時半~9時半で、1回あたり30分間で構成するコンテンツを4回続けて放映した。参加企業はネイキッド、ジップアップ、PKBソリューション、豊洲地区運河ルネサンス協議会である。
セイビ堂は、特別協力企業として参加。葛飾北斎の浮世絵「富嶽三十六景」、タイトーのインベーダーゲーム、海の中を漂う魚のポリゴン、これらのビジュアルを提供した。コンテンツはグループ会社であるネストビジュアルが手がけた。全体30分のうち約10分の映像内容は、セイビ堂が提供したコンテンツがベースとなった。
この実証実験は、都が主管する「プロジェクションマッピングに係る屋外広告規制の取扱基準(案)」の取りまとめに伴うもの。今回の検証内容は、交通安全性、街並み・景観への影響、近隣住民の反応、プロジェクターの性能、ビル内の明るさの5つに大きく分けられる。交通安全性の検証では、信号機や道路標識の効用阻害、運転者への幻惑などについて、定点・車載カメラで確認したほか、アイトラッキング検証も行った。
当日は、晴海通りに面したユニシス本社ビル南側の壁面いっぱいに映像を投射。そのダイナミックな演出は、豊洲駅前の交差点や歩道、近隣のマンション、ビルにあふれる見物客を魅了し、感嘆の声が多方から聞こえた。