電通の100%子会社であるOOHメディア・ソリューションと、東京都内をメーンにさまざまなプロモーション展開を手がけるケシオンは24日、屋外媒体の広告接触者数をWeb上で計測できるサービス「OOH-ATLAS(オーオーエイチ・アトラス)」の共同開発を発表した。
同サイトは、スマートフォンアプリから収集したGPSデータを活用し、それぞれの人の流れを屋外広告を見える化したGIS(Geographic Information System=地理情報システム)を利用。屋外広告を視認した大まかな人数を調べられたり、国勢調査データなどを組み合わせ、広告接触者の属性を細やかに把握できるようになるなど、代理店や企業の宣伝担当に向けたサービスを展開していく。
これまではテレビや雑誌と比べて客観的な評価指標がなく、効果検証のしづらかった媒体でも、サイトを通して、簡易的にマスメディアやインターネット広告と比較できるようになるという。来年春ごろのオープンを目指し、準備を進めている。
サイト内の効果検証では、ケシオンが開発した、現在特許出願中の検出装置を使用。独自の計算方法によって、より精密な通行量や人口密集度を算出できる。それだけでなく、平日・休日別に年間平均人数を出したり、1時間ごとの人口推移をグラフで表示可能。完全会員登録制で、無料会員は屋外広告媒体の周辺通行量を調べられるのみだが、有料会員になると、通行人の属性(年代、性別、居住地、勤務地)のほか、実際に広告掲出していた期間の広告接触者数(開発中)など、より精度の高いデータを調べられるようになる。
現在は、全国主要都市にある100媒体を網羅。今後も順次追加していき、日本全国の屋外広告接触者数がいつでも分かるように開発を進めていく予定だ。