トヨタ自動車は11月1日、2019年4月に東京のメーカー直営販売店4社を融合する新会社「トヨタモビリティ東京」を設立すると発表した。
これにより、東京トヨタ・東京トヨペット・トヨタ東京カローラ・ネッツトヨタ東京の店舗看板に、現状掲出されているTOKYO TOYOTAなど特有のシンボルマークは下ろす格好になる。グローバル共通のトヨタブランドロゴに順次統一していくことが明らかになった。
現在、都内の店舗数は東京トヨタが46店、東京トヨペットが86店、トヨタ東京カローラが48店、ネッツトヨタ東京が43店と合計で223店舗に上る。
同社では、2018年1月から国内の営業体制・働き方を「チャネル軸」から「地域軸」に見直し、「脱全国」「町一番のお店づくり」といった方針を掲げる。今回、どの店舗でも地域のユーザーが求めるさまざまなニーズに対応することを目的に、2022~2025年を目途に原則として「全販売店全車種併売化」を実施すると発表。新たにカーシェアリング事業も立ち上げ、販売店は移動を軸に他業種/行政などと連携したサービスを提供し、地域社会をより豊かにする業態を目指すとしている。
この取り組みを先行して、2019年4月より東京のメーカー直営販売店4社が融合する新会社「トヨタモビリティ東京」で実施する。全国ではチャネルを存続するが、メーカー直営店の同4社は廃止、“ひとつのトヨタ”として全国に先駆け全店舗での全車種販売を開始するとともに、新たなモビリティサービスにも着手していく。
なお、シェアリング事業のデバイスには、既にハワイで利用しているシェアリングアプリの日本版、車両情報を取得するデンソー製の通信型ドライブレコーダー、トヨタファイナンスの決済システムを取り入れる。カーシェアリングサービスは、2018年12月から東京都中野区の20拠点でトライアルをスタートし、2019年2月からは東京直営店20店舗により都内全域で展開する見通しとなっている。
トヨタでは、“クルマをつくる会社”からモビリティに関するあらゆるサービスを提供する会社「モビリティカンパニー」への変革を標榜する。この変革を進める中で、大きな鍵を握るのが販売ネットワークの変革と位置付ける。
画像引用:トヨタ自動車