【フォトレポート】4年に一度の世界4大印刷機材展「IGAS2022」

4年に一度の国際総合印刷テクノロジー&ソリューション展「IGAS2022」が11月24日〜28日の5日間、東京ビッグサイトの東展示棟1〜3、5〜6ホールで開催された。本サイトではフォトレポートで各ブースを紹介していく。

IGASは国内最大の印刷機材展で、独・drupa、米・Print、英・IPEXと合わせて「世界4大印刷機材展」に位置付けられている。今回は「Venture into the innovation! ー新たなイノベーションへの挑戦ー」をテーマに最新機材、技術、サービスが一堂に集結。開催規模は出展社数が218社・1875小間で、来場者は3万3,078人(国外2,969人)に上った。

会場では、さまざまな出展社が印刷機とアームロボの連動によるDX化を披露していたほか、オフセット印刷を主力とする来場者などは昇華転写やDTF/DTGに強い関心を寄せるシーンも散見。各ブースのセミナーやプレゼンに耳を傾け、熱心にメモを取るような来場者の姿も多く見受けられるなど、印刷業の新しいビジネスを開拓しようとする熱意が満ちていた。


エプソン販売:業界最高クラスの高画質を誇るエコソルベントプリンター「SC-S80650L」や、幅広いメディア対応性と信頼性のレジンプリンター「SC-R5050L」を展示。環境メディアに関するセミナーや、純正測色器「SD-10」のデモンストレーションも展開した。さらに、Epson Cloud Solution PORTやデジタルラベル印刷機も披露。


ACS:新世代マルチカッティングマシン「ASシリーズ」を出展。高品質・高性能・純国産を特徴として、先進的な機能をシンプルな機構で実現した点を訴求。


コムネット:月額3万円のサブスクレーザーカッター「MAKES」を出展し、アクリルグッズの製作に最適な点をアピール。さらに、紙器・パッケージ向け自動搬送タイプの「OROGAMI」をはじめ、シール・ラベル用の「LABEL MASTER」、ロール資材向けの「PACKMASTER」など、さまざまなレーザー加工機を訴求した。


セルカム:柔軟性の高いリジッド対応機「HP Latex R1000」とカッティングマシン「ZUND G3 L2500」を出展し、リサイクル可能なサインボード「Recoボード」へのダイレクトプリント、カットの自動化ワークフローを実演。SDGsに貢献できる店舗用販促パネルや展示会・イベント装飾として提案し、生産性の向上、省人化、品質の安定化といった利点と、ZUNDを用いたワークフローのオートメーション化を訴求。


日本HP:今月発売した第4世代のHP Latexインクを搭載した、3.2m幅のスーパーワイド機「HP Latex 2700シリーズ」を披露。その生産性は、オートクリーニング機能を持つ左右対称のダブルプリントヘッドにより、屋外モードで最速89m2/h(3pass、6色)を誇る。さらに、今までの他のベストセラー機と比較して、30%の色域拡大を達成している点も見逃せない。


フジテックス:リサイクル材を原料とした環境配慮型の合成紙「シナップス」を出展。併せて、日本HPのブースと連携し、HP Latex機による出力デモも展開した。


ミマキエンジニアリング:イチオシはUVプリンター「UJF-7151PlusII」とアームロボの連動による組み合わせ提案。人手不足を解消し、人員コストも削減するなど、「省人化」に寄与するのはもちろん、ロボットの自動操縦によってプリンターの停止時間をなくし、「業務の効率化と生産性の向上」を実現。そして、製作現場で起こりがちな人的ミスを最小限に抑えるため、「品質向上」にも役立つ点をアピールした。


理想科学工業:デジタルスクリーン製版機をメーンで展示し、実演デモを展開。溶剤系のインクによる印刷展示を多く取りそろえ、なかでもボトルのような円筒形に曲面印刷できる点をアピールした。看板・サインをイメージしたパネルの印刷サンプルも豊富に用意し、監視カメラ看板やソーシャルディスタンスの足跡などを展示。


キヤノンマーケティングジャパン:1台でグロスとマットの両方を表現できるUVjelインクプリンター「Colorado 1650」で、リンテックサインシステム(LSS)のデジタルプリント壁紙「プリテリアSO1」に出力した巨大壁面を披露した。

リコージャパン:LSSと共同開発した、従来のリキッドラミネーターと比べて約1.8倍に生産性を向上する「プリンテリアクリア」の実機を出展。26日〜28日午前には、デジタルプリント壁紙のセミナーと実演を行なった。LSSの小島一仁社長は「インクジェット出力による壁紙は、日本で今後必ず伸びていくマーケットのひとつ。なぜなら、グローバルで見ると日本は人口比で最も壁紙の使用率が高いものの、現状でデジタルプリント壁紙の割合は1%にも満たないという可能性を秘める。加えて、リフォーム需要が伸びている昨今を鑑みると、在庫リスクもデザイン制約もない壁紙はインテリア市場に最適だと考えている」と強調した。

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