TOPPANホールディングスのグループ会社で、建材事業や電子工学分野を手がけるTOPPANは4月19日、フィルム装飾と鮮明な映像表現を両立した特殊な化粧シート「ダブルビューフィルム」の開発を発表。併せて、同フィルムとビジョンを組み合わせたデジタルサイネージ「ダブルビューサイネージ」の販売も開始した。ホテルや商業スペースなどの活用用途を見込み、PRを続けていくという。
「ダブルビューフィルム」は、TOPPANが建装材事業で培ってきた木目などの表現方法を応用し、特殊な印刷技術とインクによる独自の透過加飾を可能にした化粧シート。透過によってデジタルサイネージの画面を鮮明に表示させる機能を持つため、普段は木目や金属、石目などを表現するインテリアとして空間に調和させながら、時にはスマートなディスプレイとして活用できるという特徴を持つ。
実際にデジタルサイネージと組み合わせた「ダブルビューサイネージ」であれば、文字や動画など、さまざまなコンテンツに対応した映像表示が可能。もちろん、広告や天気、施設の周辺情報といったオリジナリティのある動画の配信も可能だ。通常時は周辺の壁面と同化するため、放映時以外には空間を阻害しない運営を可能とする上、視聴者は、まるで壁から映像を浮かび上がらせているような不思議な体験ができる。ビジョンのサイズはW1,333×H813×D140㎜の55インチで提供していく。
化粧シートの後ろから映像を表示するため、プロジェクター投影における人影の写り込みといった、映像を阻害する心配は一切なし。シートの意匠は、「WOOD」「METAL」「STONE」など、高級感のある5パターンを用意する。また、コンテンツの制作から施工まで、全てTOPPANが一貫で提供できるのもポイントだ。
同社は主に、ホテルやオフィス、公共施設、マンションエントランスなどに向けて販売を強化。2027年までに関連商材の受注を含めて50億円の売上を目指していく。