東京急行電鉄と東京地下鉄は4月10日、渋谷駅の利便性と回遊性の向上を目的として、2019年11月に案内誘導サインを刷新すると発表した。
これは、渋谷駅前サインガイドラインに基づき、渋谷駅中心地区の再開発に合わせて実施するもので、東横線・田園都市線・半蔵門線・副都心線渋谷駅の地下出入口番号を変更し、案内誘導サインを刷新する。渋谷駅地下駅が開業した1977年以来初めての取り組みになるという。
これまで地下出入口番号は、道玄坂方面から渋谷警察署方面に向かって順次番号付けを実施してきたが、出入口の移設や増設に伴い、新たな案内誘導方法が必要となっていた。今回、新たに渋谷駅の地下をA・B・C・Dの4つのエリアに分け、各出入口の数字と組み合わせて表記していくことを明らかにした。
このエリア分けでは、街の特徴に合わせ、道玄坂方面をAエリア、宮益坂方面をBエリア、渋谷警察署方面をCエリア、桜丘方面をDエリアとする。エリア制の導入により、おおまかな行き先から出入口を連想しやすくする狙いだ。
変更する地下出入口の番号付けは、駅中心地区の再開発による出入口の新設に対応すべく、外周部から中心部に向けて実施していく。新しい地下出入口番号の割り当ては、2019年夏頃の発表予定。
今回の出入口番号の変更に合わせ、駅周辺の各誘導サインや案内マップも、関係事業者の協力のもと更新し、連続した分かりやすい歩行者ルートの案内を図る。
両社では、地下出入口番号の変更により、来街者により分かりやすい案内を目指すとともに、駅周辺整備が完了する2027年度の街の将来像を見据え、さまざまな利便性向上に向けた取り組みを検討していくという。
なお、渋谷駅前サインガイドラインは、世界に開かれた生活文化の発信拠点・渋谷にふさわしく、初めて訪れる人にも分かりやすい案内誘導を目指すもので、行政団体と渋谷駅中心地区の基盤整備や再開発を担う事業者らによる官民連携の渋谷駅前サインガイドライン策定委員会が策定。委員会の座長は岸井隆幸氏(日本大学特任教授)。