電通グループは1月27日、世界59カ国・地域の市場から収集したデータをもとに数値化した「世界の広告費成長率予測(2021〜2024)」を発表した。
これによると、2020年の全体成長率はコロナ禍の影響で▲7.1%となったものの、2021年は17.0%と大きく回復している。デジタル広告の成長率は、2021年も29.1%と凄まじい勢いで、全体の構成比で見ても初めて過半数を上回った。屋外・交通広告(OOH)も、2020年が▲19.7%だったのに対し、2021年は19.4%成長とコロナ禍前の水準にほぼ回復した。
2022年の予測は、デジタル広告が14.8%成長で全体をけん引し、広告費の成長率は「実質GDP成長率(4.7%成長の予測)」を上回る9.2%成長の見通し。2008年のリーマンショックから2年後の成長率と、コロナ禍の2年後となる2022年の成長率を比べると約3倍となる勢いだ。その要因としては、デジタル広告の浸透で一般消費者と広告との接点が拡大し、広告市場全体の回復・成長のスピードが加速しているとした。