2021年 日本の広告費は10.4%増の6兆7,998億円。屋外広告は2,740億円とコロナ禍前の水準に届かず、電通

続いて、「交通広告」は1,346億円(前年比85.8%)と減少。鉄道は、ポスターやデジタルサイネージともに、ネットワーク系媒体よりも主要駅の人流が多いロケーションに設定された大型で目立つインパクト型OOH媒体に需要が集中した。駅構内は、全体的に減少したものの、全国的に大型デジタルサイネージは前年を上回った。車両内は、人流の減少に伴い、通常だと年間出稿の需要が多いステッカーは大きく減少した一方で、キャンペーンに合わせたスポット出稿は増加した。

空港は、外国人入国制限により旅客数が回復しなかったこともあり、国際線は前年より減少。国内線は、緊急事態宣言などに伴う移動制限が解除されてからは、わずかに回復した。東京2020オリンピック・パラリンピックは主に無観客開催となったものの、主要駅、競技場最寄り駅では出稿が少なくなかった。業種別では前年同様、飲料系は減少しているものの、ゲーム、美容、SNS動画配信、クラウドサービス、デリバリー系は堅調だった。タクシー広告は、サイネージ搭載車の増加もあり、ラッピング広告を含め前年に続き増加したという。

また、「POP」は1,573億円(前年比94.9%)の推移。前年に続いて、各種集客イベントや店頭販促プロモーションが自粛となり、メーカー販促ツールの導入も見送られるなど、店頭販促物の減少につながってしまった。一方で、店頭DX施策が数多く行われたのも見逃せない。リアルな場での貴重な接点となる店頭では、さらなる顧客体験を高める手法として、デジタルサイネージの導入や、ARやVRを活用したPOPも見られた。

なお、「イベント・展示・映像ほか」は3,230億円(前年比93.0%)と減少。コロナ禍による影響が継続し、前年をさらに大幅に下回った。「東京モーターショー」や「東京マラソン2021」の中止・延期などがあったものの、東京2020オリンピック・パラリンピックの開催に後押しされ、イベント領域は1,372億円(前年比126.0%)と増加した。

展示領域では、文化施設や百貨店、オフィスの改装需要などが増加したとはいえ、複合型商業施設、企業PR施設、テーマパークなどのエンターテインメント施設は、感染拡大に伴う経済活動の停滞により、計画の見直しや集客関連の設備投資抑制を受けて大きく減少した。

映像関連は、オンライン展示会やウェブ講演会・セミナーなどに付随する配信動画、商品サービス紹介などの制作需要が増大した。シネアドは、上半期は緊急事態宣言による休館などで低迷したが、下半期にはラグジュアリーブランドなどの需要で急回復した。

■ 画像出典:電通

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